細い曲がりくねった道を抜けたあと、広いに道にでる。 ミラーでバックを確認。 いつの間にか背後に黒いバイクがついていた。 背格好から男だ。 蓮山は急カーブに差し掛かってもスピードを落とさずに走りきる。 再びバックを確認。 ぎょっとした。 距離を保ったまま、すぐ後ろにいたのだ。 しかし、同時に蓮山にあのときの感覚が甦(よみがえ)った。 からだの底から沸々(ふつふつ)と沸き上がるこの思い。 紫煙にであったときと同じこの感覚。 黒のバイクは蓮山の隣についた。 次も急カーブが待っている。