16時をまわると、彼らは一変する。 明らかに慌てているのがわかる。 今朝の電話でのユリ子の反応。 椎名は最悪な事態を考えた。 お嬢様は本気でどこか知らない街へいってしまうのではないか。 蓮山と一晩過ごしたユリ子は、決意を固めたのではないか。 「スミマセン!」 椎名は勢いよく飛び出した。