夢を見ていた。
そこは、真っ青な空と。
新緑の大草原で。
疾風の風がときおり吹いて。
草が波のようにユラユラ揺らめいて。
恭平がいて、あたしがいて。
恭平は妊娠してなくて、昔のかっこいい男に戻ってて、たわいもない話ししてて……。
二人で、ケラケラ笑ってて……。
「恭平さん連れてきたわよ」
声がして、振り向くと母さんがこっちに向かって歩いていた。
ヤバイッ。
母さんと恭平の衝突を避けたい。
あたしは、ハラハラしながら、恭平をどこかへ追いやろうとしていた。
突然背中を押されバランスを崩し、前のめりにコケテ膝を打った恭平は、さすりながら言った。
「何だよ樹理、どうしたんだよ。ほら、お母さんが来るぞ」
何のんきなことを言ってんのよ、だから隠れてほしいんじゃないの、この鈍感!
「何二人でふざけてるの、あんた達はホントに成長しないわねぇ。笑われるわよ、この子達に」
母さんはもぅ目の前まで来ていた。
この子達?
よく見ると、母さんは、両腕にピンク色と水色のゴムマリみたいな物を抱えていた。
で、そのゴムマリをよぉっく見ると、赤ん坊だった。
ど、どこの子?
家じゃ、親戚入れても、あたしが一番年下のはずだし。
「二人抱えるのは、やっぱり重いわ。恭平さん一人もって」
母さんが、恭平に左腕に抱えていた子を渡す。
恭平はヨシヨシって、赤ん坊をあやしている。
さらに、母さんと、恭平はにこにこ笑っている。
「ねぇ、その赤ちゃん、どこの子なの?」
あたしは、思い切って二人に聞いた。
「あんた達の子に決まってるでしょ」
「俺達の子供だろーが」
二人一緒にハモられてしまった。
いやいや、そんなことじゃなくて。
あたし達の……子……?
じゃ、恭平の今のお腹は、赤ちゃんが産まれたから、すっきりしてるわけ?
「な、名前、なんて言うの?」
声をかすれさせてあたしは、恭平に聞いた。
「ん?女の子がヒナ。男の子がダイリ。お前のお母さんが付けてくれたんじゃないか、どうしたんだよ」
母さんが……。
名前を?
そこは、真っ青な空と。
新緑の大草原で。
疾風の風がときおり吹いて。
草が波のようにユラユラ揺らめいて。
恭平がいて、あたしがいて。
恭平は妊娠してなくて、昔のかっこいい男に戻ってて、たわいもない話ししてて……。
二人で、ケラケラ笑ってて……。
「恭平さん連れてきたわよ」
声がして、振り向くと母さんがこっちに向かって歩いていた。
ヤバイッ。
母さんと恭平の衝突を避けたい。
あたしは、ハラハラしながら、恭平をどこかへ追いやろうとしていた。
突然背中を押されバランスを崩し、前のめりにコケテ膝を打った恭平は、さすりながら言った。
「何だよ樹理、どうしたんだよ。ほら、お母さんが来るぞ」
何のんきなことを言ってんのよ、だから隠れてほしいんじゃないの、この鈍感!
「何二人でふざけてるの、あんた達はホントに成長しないわねぇ。笑われるわよ、この子達に」
母さんはもぅ目の前まで来ていた。
この子達?
よく見ると、母さんは、両腕にピンク色と水色のゴムマリみたいな物を抱えていた。
で、そのゴムマリをよぉっく見ると、赤ん坊だった。
ど、どこの子?
家じゃ、親戚入れても、あたしが一番年下のはずだし。
「二人抱えるのは、やっぱり重いわ。恭平さん一人もって」
母さんが、恭平に左腕に抱えていた子を渡す。
恭平はヨシヨシって、赤ん坊をあやしている。
さらに、母さんと、恭平はにこにこ笑っている。
「ねぇ、その赤ちゃん、どこの子なの?」
あたしは、思い切って二人に聞いた。
「あんた達の子に決まってるでしょ」
「俺達の子供だろーが」
二人一緒にハモられてしまった。
いやいや、そんなことじゃなくて。
あたし達の……子……?
じゃ、恭平の今のお腹は、赤ちゃんが産まれたから、すっきりしてるわけ?
「な、名前、なんて言うの?」
声をかすれさせてあたしは、恭平に聞いた。
「ん?女の子がヒナ。男の子がダイリ。お前のお母さんが付けてくれたんじゃないか、どうしたんだよ」
母さんが……。
名前を?

