ただ、私の中では専門学校を卒業してすぐ地元に帰るつもりはなかった


らんかがやりたいようにすればいいからね、
最後の居場所としてこの店があると思っていればいいからね。それまでママも頑張るからね。


ママだけはいつも私にそう言っていた


東京に出発する日…

大きなバックに希望と夢と思い出を詰め込んで
東京に向かった

じいちゃんとばあちゃんが見えなくなるまで見送ってくれた
曲がった腰で手を振っている


らんか頑張れよ
がんばりなよぉ
いつでも待ってるでなぁ

じいちゃんは泣いていた

本当はわたしだって寂しい


家から子供が居なくなること…
それはすごく気がかりだった
子供の存在は大きい
一人っ子だと余計に。