あれから二日が経った。 あの後、父上は私を部屋から出そうとしなかった。 私も出ようとは思わなかった。 だって、人間は忘れるんじゃないの? 忘れないで、とは願ったよ? でも、本当に忘れないとなると どうにもしっくりこない。 「レイラ?入るぞ」 私は急いで持っていた本をベッドに隠した。 「な、なに?」 「なぜパーティーを抜け出したのか そろそろ話す気にはなったか?」 やっぱりそうくるか……。 *