神様に背いた二人

「マリオ…。マリオは何で見ず知らずのアタシにココまでしてくれるの?」


「だからー。言ったじゃん。迷える子羊ちゃんを導くのがオレの仕事だって。」

「善意の行動??」


「そ。オレが好きでやってんだ。気にすんな。」


「今日はマリオのお陰で助かった。ありがとう。」


「だから、気にすんなって。」


そう言うと、アタシの頭をポンっとした。


「マリオの仕事って何なの??顔も広いみたいだし。」


「んー。簡単に言うと、街の便利屋さん。」


「便利屋さん??」


「普通の便利屋さんとはまた違うけど、頼まれれば何だってするよ。ホストでも、エッチの相手でも、1日恋人でも…。淋しい女性の心の隙間を少しでも埋められればな…と、思ってね。」


「……そんな仕事、初めて聞いた。」


「そりゃ、リコが普通の世界で生きてるからじゃない??」


「そうなのかな…??」