わたしの心の声は当然届かず。
「まぁ、ここに入っときな。見張りをつけとくから、大人しくしてろよ」
連れられた部屋は、階段をおりて正面に進んだ一番奥の突き当たり。中はきちんと整理整頓されていて、広さもそこそこ。
わたしはとりあえず、左の突き当たりにあるベッドに座った。手足を縛られなかったのが幸いだった。
その時、ガタンッという振動が。船が動き出したのだろう、上が騒がしくなった。
ベッドの近くに窓があったため、わたしは外に目を向けた。
少しずつ遠ざかる陸地。誰でもいいから、気づいてくれることを願ったが、ほぼ無理だろう。わたしは、学園の生徒とあまり交流はしないからだ。
今更になって、自分の性格を悔やんだ。
(あの時、コヤカに誘われて「行く」って言わなければ。いや、そもそもあの看板を見ても、無視していれば。誘ってきた女子達と遊んでいれば、こんな、ことには、ならなかったのに)
後悔の渦で頭を抱えていると、
『コンコン』
ドアを叩く音。
「入るぞ」
そして、その声と同時にドアが開く。入ってきたのは、私より年上かと思われる男。
「お。なんだ、俺より年上か。14、5歳かと思ってたんだけどなぁ。ひっかかるヤツなんて」
(……後の発言はおいといて、わたしが年上?じゃあ、)
「年下?あなた、が?」
思わず疑問が口から出た。
「じゃねぇの?俺、15だし」
15のわりには大人っぽい顔と声。服装は、コヤカ達と似たような服。
「にしても、災難だな」
彼は微笑を浮かべ、そう言いながら近づいてきた。
「…………」
「てかあんたさ、思ったんだけど、大富豪の令嬢かなんかじゃね?このネックレスなんか幾らだよ」
無言のわたしを無視して、明るく話し始める彼。その彼の手が、わたしの方へ伸びてきた。
「やめてっ、触るなバカ!」
「まぁ、ここに入っときな。見張りをつけとくから、大人しくしてろよ」
連れられた部屋は、階段をおりて正面に進んだ一番奥の突き当たり。中はきちんと整理整頓されていて、広さもそこそこ。
わたしはとりあえず、左の突き当たりにあるベッドに座った。手足を縛られなかったのが幸いだった。
その時、ガタンッという振動が。船が動き出したのだろう、上が騒がしくなった。
ベッドの近くに窓があったため、わたしは外に目を向けた。
少しずつ遠ざかる陸地。誰でもいいから、気づいてくれることを願ったが、ほぼ無理だろう。わたしは、学園の生徒とあまり交流はしないからだ。
今更になって、自分の性格を悔やんだ。
(あの時、コヤカに誘われて「行く」って言わなければ。いや、そもそもあの看板を見ても、無視していれば。誘ってきた女子達と遊んでいれば、こんな、ことには、ならなかったのに)
後悔の渦で頭を抱えていると、
『コンコン』
ドアを叩く音。
「入るぞ」
そして、その声と同時にドアが開く。入ってきたのは、私より年上かと思われる男。
「お。なんだ、俺より年上か。14、5歳かと思ってたんだけどなぁ。ひっかかるヤツなんて」
(……後の発言はおいといて、わたしが年上?じゃあ、)
「年下?あなた、が?」
思わず疑問が口から出た。
「じゃねぇの?俺、15だし」
15のわりには大人っぽい顔と声。服装は、コヤカ達と似たような服。
「にしても、災難だな」
彼は微笑を浮かべ、そう言いながら近づいてきた。
「…………」
「てかあんたさ、思ったんだけど、大富豪の令嬢かなんかじゃね?このネックレスなんか幾らだよ」
無言のわたしを無視して、明るく話し始める彼。その彼の手が、わたしの方へ伸びてきた。
「やめてっ、触るなバカ!」
