橘君は笑顔で私の隣にいる。



「先輩、朝ご飯食べる暇ないからこれで我慢して?」


「あ・・・あひがほ・・・」


「あ、僕が制服に着替えさせてあげます」


「い・・・いいッ!!ちょ、部屋から出て!///」



口をとがらせて、分かりましたよーって出て行った。



「何なの・・・ったく・・・」



年下なのに・・・あんなに大人っぽい・・・。


可愛いのに・・・カッコイイ。


レッドとは違う・・・魅力があるの。


最後にリボンを付けて、髪の毛をてっぺんでおだんごにして、ドアを開けた。


あ・・・そういえば・・・


お母さん、いたんだ朝。


いつも朝早いから・・・。


そんな事を思いながら、玄関を開けた。



「行きましょ?」


「うん・・・・」


「先輩?」


「何?」



橘君が覗き込むように横から話しかけてきた。


最後に定番の王子スマイルを見せて、



「僕のこと、好きでしょ?」



口の中にあった飴を思いっきり飲んでしまった。