「ん・・・電気付いてるじゃん」


「へ!?・・・嘘・・」



部室の近くまで来ると、部室の前の廊下が明るくなっていた。


杏ちゃんが消し忘れちゃったのかなぁ・・・?



「私、消してくる・・・」


「麗奈、待って・・・危ないから俺も行く」



ドキッドキッ・・・・。


名前で呼ばれるわ、手を握られるわ、心配してくれるわ・・・。


私の心臓は君のせいで休む暇もない(休んだら死ぬし)。


すると、部室のドアの前で橘君が止まった。



「どうし・・・」


「しーっ・・・誰かいる」



誰かがいる!?


私は身を縮めて、ドアに耳を当て、音を聞いてみる。



『ダメだよ・・・バレたらクビだよ?』


『お前のためならクビになってもいい』



中から聞こえるのは、杏ちゃんの・・・声?


それと・・・男の人の声?


クビって何!?


バレたらってどういうこと!?






『・・・先生・・・大好きだよ』