とりあえずその場で沈黙。



「あ・・・・・」


「ん?どうしたの先輩?早く・・・」


「わ・・・分かってるよねッ!!??」


「何が・・・??」


「私・・・・初恋・・なの・・・」



そう。


ちゃんとした現実世界の人に恋したのは初めてなの。


だから・・・こういうのはノリでしたくない。



「・・・・そんなこと言ってると、襲っちゃうよ」


「えッ・・・」


「初めて、なんでしょ?先輩の初めては俺にして欲しい」



ダメだよ。


そんな可愛い顔で言うことが大人すぎるなんて・・・。


私には考えられない、大人の世界。


それは、今までの私が子供過ぎたという現実。


ごめん。橘君。


私なんて・・・つまらないんだよ・・・。



「・・・・大丈夫だよ、先輩」


「えッ・・・?」


「僕襲わないし、先輩がいいって言うまで何もしない」


「そ・・・・か・・・うん」


「じゃ、制服着替えてください?行きたいところがあるんです」



橘君、『僕』に戻った・・・。


まだ6時にもなってないのに、行きたいところ?


私は疑問に思ったが、とりあえず制服に着替え、ちゃんと身だしなみも整えた。