それからは少しの時間だけ、夜の遊園地を楽しんだ。



上から見るのも綺麗だけど、同じ場所に立って見ても綺麗だと歌乃は嬉しそうに言っていた。






初めて出会ったときに、心臓が跳ね上がる思いをしたのをまだ覚えてるよ。



歌乃が友達として付き合ってくれるようになり、ますます好きになった。



男として俺を見てくれるようになってからは、自分でもコントロール出来ないほど、溺れていった。



結果、君を辛い目に合わせてしまったけどね・・・。



あの時、泣いている君を腕に抱いた時、俺は誓った。



決して、もう泣かせない。



傍を離れて、本当に思い知った。

自分がどれだけ情けないか。



たった一人だけど、歌乃がいないだけで、俺は何も出来ないんだと思い知った。



だから、もう二度と離さないと、愛しい存在を感じながら、俺は誓った。




あれから今日まで、毎日が幸せだった。


そりゃ、ケンカもしたし、良い事ばかりじゃなかったけど


でも、それが何だって言うんだ。



嫌なことでも、歌乃・・・お前とのことだったら、俺は何だっていい思い出として残るんだよ。



あんなこともあったなってさ・・・後で笑いながら話せるんだよ。