30分後─────────・・・



「歌乃、もう上がりなよ。」


「うん。じゃぁ、お先に。」



妃和にお礼を言って、事務所の方に行くと、木地本さんがいた。



「お先に失礼します。」


「あぁ。妃和ちゃんが心配してたみたいだから、ゆっくり休んでね。」


「はい。ありがとうございます。あ、そうだ。」



あたしは木地本さんに近づき、声を潜めて話した。



「妃和、今月の25日が誕生日なので。」


「え・・・・・」


「頑張って下さい!」



木地本さんは少し照れた顔をして、ため息を吐いた。





あたしは、更衣室で服を着替えてすぐにホテルを出た。