あたしは、恋を終えるときはキッパリと終わらせるほうで。



彼からもらったものも彼との思い出も全て捨てる方なんです。



でも・・・・・・・・・・・



澄人は今までの彼の中でも一番物も思い出も少なかった。



あたしは付き合う少し前から、大好きになったけど



もしかしたら、澄人はどんどんあたしを嫌いになっていったのかもね。




「・・・・・・・っ・・・・ぅ・・・・」



初めて一緒に撮った写真。




ずっとベッドの隣のテーブルの上に飾っておいた





最初の思い出。






ごめんね、澄人。



こんなわからずやで。



あたしはあなたの仕事を知らないし、わかってあげることも出来ない。



だから、もうさようなら。



「バイバイ。澄人。」




そう言ってあたしは思い出の入った袋とキャリーバッグを持ってマンションを後にした。