それからの1週間、俺は仕事もろくに出来ず、いつも歌乃のことを考えてしまっていた。



歌乃のことを思い出せば、笑顔なんて出てこなくて、いつも電話の向こうから聞こえる、悲しい声しか思い出せなかった。




ホントに最低だよ──────









「歌乃・・・歌乃・・・」



眠っている歌乃を揺らすと



「ん・・・・・・澄人・・・」


「起きる時間だよ。」


「ぅん・・・・・・」



と、可愛い声が出てくる。



堪らなく、抱き締めれば再び歌乃から聞こえてくる寝息。



だから、ちょっと意地悪。



「歌乃、起きないと俺が着替えやっちゃうぞ。」



と言って服を掴むと



「待って待って!!!」



と起きる歌乃。



残念・・・・・当分は我慢しないといけないだろうなぁ。



「おはよう歌乃。」



そんなことを思いながら俺は歌乃の唇にキスをした。




そうすると、そんな俺に微笑んで






「おはよう。澄人。」





と言ってくれた。




















あぁ・・・・・今夜はゆっくり眠れそうだ。