日向くんに思いを伝えて1ヶ月。





「沙菜ちゃん? 大丈夫?」



「が、頑張り…ます…」



「頑張って」





小さく握りこぶしを作った日向くんが応援してくれる。


けど、私の手は冷や汗でいっぱい。



頭の中は真っ白。



一言喋ったら舌を噛みそうなくらい。



でもでもっ



ずっと日向くんに頼ってばかりじゃダメだし!



友達欲しいもんっ



ちゃんと自分で頑張んなきゃ!



教室のドアを開けて1歩踏み出す。



こんなに勇気出して教室に入ったこと無いんじゃ無いかっていう勢い。



言え、私!





「おっおは……!?」





勢い良すぎて私はドア口で思いっきりずっこける。



いっ痛……



はっ!



あいさつ!!





「沙……」
「おはようございますっ!!」





私があいさつをすると教室内は

しーん。

となる。