「私の寂しさなんて、阿部くんみたいにみんなに囲まれてる人にはわかんないよ!」





声が震えてる。



体も震えてる。



視界だってぼやけてる。



もう嫌だっ!





「小林さん!?」





走り出した私は止まらなくて、そのまま家に戻る。



親は家にいることは無いから、部屋に戻り涙を止めることなく流し続ける。



私の気持ちなんかわからない癖にっ



そんな

“寂しくない?”

なんて言わないでよ!!



そんなの寂しいよ、寂しい!



すごく……っ



だけどそんなこと言っても、日向くんにはわからないでしょ?


日向くんは私とは別世界の人なんだから。



わかんないのに、そんなこと言わないでよっ



聞かないでよ……っ



1番寂しいから遠い人が、そんなこと……。



私の気持ちがわかんないのに、そんなこと……。