「多分そいつのことだな。俺は何回かあったことあるだけだけど。」
「へぇー。その人、名前なんていうの?」
「榊原奏(さかきばら そう)だよ。ほら、聞いたことあるだろ?うちの会社と同盟組んでるでかい航空会社の榊原だよ。」
うわぁ…すごい…そんな大きな会社の社長さんとパパは友達なんだ…
「希美、親父の会社もかなり規模でけぇよ。」
とお兄ちゃんにつっこまれて、はじめて心の声が外に出ていることに気がついた。
その日はそんな他愛もない話しをして、お風呂に入り、明日の練習試合のために早めに眠りについた。
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「ママ〜、行って来ます!」
次の日、朝が苦手な私はなんとか頑張って早く起きられた。
家から歩いて15分で私が通っている明賀東高等学校についた。
実はこの学校、ママの母校で、結構倍率が高かったりする。

