「希美!着替えよ?次体育だよ」
「へ?あぁ、うん!」
一限目終了のチャイムすら考え込んで聞いていなかった私は急いで亜未と更衣室へと向かった。
なんだ…、意外と足、大丈夫かもしれない…。
あんまり痛くないし…
一限目は自習で座っていただけだったから、痛みは感じず、もう治ったんだと思い過ごしていた。
この思い過ごしが私の未来を大きく変えて行くなんて思いもしなかった。
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「希美っ、そっち行ったよ!」
「はいっ」
授業はバレーボールだった。
相手チームから飛んできたボールを拾おうと、前に進んだ瞬間──────
「………っ…!!!!」
衝撃的な痛みが足首に走る。
「ちょっ、希美大丈夫!?」

