「じゃあ席はあっちね?」



「はい」




あっち?



先生が指さした先は

神代の隣。





・・・みたいですね?



そそっか、そっか。


別にいいんじゃないかな、うん。


ちょうど席が空いていたらしい。




「いいなー悠季ちゃんの隣ぃ」



誰かが呟いた。




・・・うん。

少し、本当に少し同感かもしれない。




悠季ちゃん・・・



やっぱり“ちゃん”という響きは似合わないと思うんだけど・・・


何度聞いてもそう思ってしまう。





「じゃあ転校生も紹介したことだし、今日の予定について話します」




先生の声で話題は切り替わった。