「サッカーの大会近いんだもんね!頑張ってね春貴!!」

「あぁ!絶対日本一になってやるよ」

その為に毎日頑張ってきたんだからな。

何だか燃えてきたぜ。
そんな俺を見て真紀がニコニコ笑いながら

「そんなに大会が待ち遠しい??」

と聞いてきた。

「どうして分かった!?」

確かに俺は大会が待ち遠しい。

大会までの残り日数と俺のテンションが噛み合ってないんだ。

例えるなら受験が終わった後の合格発表みたいなもので。

結果が知りたいんだ。

俺の中学で身に付けた技術が、俺達のチームワークが、全国でどこまで通じるか。

「今の春貴って大会が待ち遠しいぜって顔してるんだもん!!凄く輝いてる」

「輝いてるかぁ…去年の悔しさがある分今年に全て掛けてるからな!!……よし!俺そろそろ練習行くわ!何かウズウズしてきたし」

俺は勢いよくベンチから立上がり荷物を持った。