確かに俺は直輝に対し嫉妬とかはしなかった、直輝から友里が好きだと言われた時も素直に応援しようと思ったしね。

すると直輝が納得したのか

「それなら良かった…晴貴がライバルだったら勝ち目は薄かったと思うし」

と少し安心した様な感じで呟いた。

「そんなことないだろう!!実際友里は直輝を選んだんだしさ、俺が告ってたらフラれてただけだよ!!「ごめんなさい神崎くん…私は直輝が好きなの…」ってな具合でさ」

と少し裏声を使って意地悪っぽく友里に言ってやった。

最初は驚いて声が出ない感じだった友里だったが俺の今の発言で頭が覚醒したらしく、顔を真っ赤にしながら

「うるさい!!」

と怒り、俺と直輝は腹を抱えながら笑った。

俺は直輝みたいに可愛い彼女は居ないが今が凄く幸せだった。

毎日大好きなサッカーをし、優しい両親に囲まれ守ってやりたいと思える妹がいて、そしてこんなバカな会話して盛り上がれる友達がいる。

今の俺にはこれだけで十分だった。