数分後、注文したコーヒーが届いた…。
柴田さんは、ゆっくり話始めた。
「あの…
俺と康が兄弟って事は、知ってますか?」
『はい、知ってます。
康は、あまり家族の話したがらないみたいで…。』
「そーですか…。
康に夏休みくらい実家に帰ってくれと伝えておいてもらえますか?
…君は、康にとって特別な感じがするんですよね。
お願いします。」
『僕は、構わないですけど…。
柴田さんが直接、言わなくて良いんですか?』
「俺が言っても聞いてくれないんですよ…。
なので、宜しくお願いします。」
『分かりました。
康に伝えます…。』
あたしが、そう言うと柴田さんは柔らかく笑った。

