「集さん…。
康の家庭環境の事って…何か知ってますか?
家の事を話す時の康って嫌そうに言うから…。
その…気になって…。』
集さんは、ロイヤルミルクティーを一口飲んでから話始めた。
「柴田淳さんって知ってるよね?」
集さんの顔は、どんどん真剣になってきた。
『はい。ここに来る時、運転して下さいました。』
「淳さんは、康の実のお兄さんなんだ…。
康のお父さんのお姉さん夫婦には、子供が授からなくてね…。
淳さんを養子に出したんだ。
本当は、康が養子になるはずだったんだけど…
淳さんは、康を庇って養子志願したんだって。
だから康は、父親の事をよく思ってないみたい。
後、僕ら生徒会のメンバーもそうなんだけど…黒岩の息子ってだけ品行が問われるんだ。
康は、それが分かっているから完璧優等生を演じてるんだと思う。」

