守屋蛍斗…。 あたしは、涙がこぼれそうだった。 目には涙がたまってて、良く見えない。 だって…だって! あたしが、ずーっと会いたかった人が目の前にいる…。 本当は、泣いて抱き付きたい位だ。 あたしの血の繋がった兄…。 兄をみつける手掛かりは、名前とあたしより2つ年上…。 ただ、それだけ。 あたしは、笑顔で挨拶する。 『ありがとうございます。宜しくお願いします!』 兄は、笑顔で去っていった。 あたしは、その後ろ姿をぼんやり眺めていた。 寮に帰る為、あたし達はまた歩きはじめた。。