「ごめん!忘れ物思い出した!」


「え?!ちょ…祐介?」
慌ててひきとめようとする桃花にかまうことなく

両手を顔の前であわせて
「わりっ!先帰ってて」


その後も桃花は何か言っていたが振り返ることもせず屋上へ急ぐ


自分でもなぜこんなに必死になっているのかわからない


屋上にあの子がいる理由はそれだけだった