気づくと2人で倒れこんでいた


だきよせた衝動で俺まで倒れてしまったようだ


無意識に彼女をコンクリートからかばうような体勢で倒れていたので
ひじのあたりがひりひりと痛い



彼女を起こし両手で彼女の肩を掴みながら

「お前なにしてんだよ!!」
おれは自分で感情をコントロールできなくなっていた

「残された人間がどれだけ悲しむかわかるか?ただ自分の身勝手やわがままで簡単に命を捨てようとするな」


怒鳴る様に言う俺に彼女は「えっ…?」と少し困った顔をしている


「死ぬな…死のうとするくらいの覚悟があるならちがう道を選択する覚悟だってできたはずだろう?」


―そうだろう?
僕の前からいきなり消えるよりも別な道だって選択できたはずだ。



「ねぇ…?」彼女の声でふと我にかえる
「何か勘違いしてない?」


俺をみる彼女は少しいいにくそうに


「私…死のうとしてませんけど〜?」


「へっ…?」
あまりに拍子抜けしてアホっぽい声がでてしまった


「私飛び降りるようにみえちゃった?」
そういって僕をみる彼女はやっぱり…そっくり


「えっ…」
自殺だと完璧に思いこんでいた俺は
彼女の言葉が理解できなくて
混乱していると