「シャワーあびないのか?」男は私から体を放し言った

「シャワーはいい」



私の汚れは流れない
一回黒になったものは…白にはならない


「そうか」
男は着てきたスーツに袖を通しながらいった


「伊藤さんは…」
いいかけると


「俺は家で浴びるよ」
私を見ずに言った


その意味を私はしっていたなぜホテルでシャワーを浴びようとしないか


この人には家庭があるから違う石鹸の臭いがしたら怪しまれるからでしょ?


愛していると私を抱くあなたは大切なものを壊さないように
小さな事にも敏感で



その行動一つ一つが愛の意味を私から奪っていく


この仕事をしてから元々愛なんて知らなかったがそれを一層とひどくさせた


愛なんて理解できない