プライベート・スカイ

これなら自然っぽいし、お兄ちゃんからだと思うよね~

あたしは自信満々でメールを送信した。

どんな感じで返信してくるだろう?
上手くやらなきゃ。

ゆっくり考えながら家に帰るつもりが、一分くらいでアズマから返信があって驚いた。

心臓に悪いなぁ…

もっとゆっくり返事してよね!

ドキドキしながらメールを開ける。
…予想外の返事が入っていた。









『お前ダレ?穂貴じゃないだろ』






───な…んで?



考える間もなく、今度はアズマから電話がかかってきた。

相手はメールの送り主がお兄ちゃんじゃない事を知って電話してきている…

出ないわけにはいかない。ここで'アズマ'と切れるわけにはいかない。

お兄ちゃんが眠りについた原因がわかるかもしれないってのに!

あたしは電話に出てみた。心臓バクバクさせながら。

「…はい」

『お前誰だよ?これ穂貴のケータイだよな?』

「お…穂貴の彼女よ!」

『───はっ!?女?穂貴の彼女?!彼女って…』

電話の向こうでバカにしたような笑いが聞こえて、なんかムカついた。

「なに?なんかおかしい?穂貴と付き合ってちゃ変なの?」