プライベート・スカイ

ここで怒っていても仕方ない、か。
レイナちゃんが心配だよ。何するかわかんないんだもん!

「大丈夫?あたし家に行こうか!?」

『…ううん、いい。大丈夫…ゴメン、電話したりして…まだちょっと酔ってるし…覚めれば大丈夫…』

「ちっとも大丈夫じゃないよ!…レイナちゃん?レイナちゃん?!」

話してる最中で彼女は一方的に電話を切った。
あたしは慌てて家を飛び出した。

もー!!!!青山アテになんねぇ!!
何の為に居るの!?

しかもレイナちゃん家はちょっと遠い!

あたしの足はチャリしかないし!
それでも彼女が心配で、あたしは必死にチャリをこいだ。

夜中のくせに何度も赤信号で足止めをくう。そんな急いでる時に限って電話がかかってきた。

「はい!なに?!」

画面も見ずに携帯に出ると、ちょっと申し訳なさそうな声が返ってきた。

『アマゾン…オレ…』

「ああんっ!?青山?!」

キレてるあたしは、もはや呼び捨て。

『今、レイナん家に着いたんだ。お前んとこに電話したって聞いてもしかしたら、こっちに向かってかなって思って』

…あたしは急に安心した。何故だかわかんないけど。

青山が居れば平気な気がすんだよ…