プライベート・スカイ

『ゴメン、久しぶり。まだ少し体調悪いんだけど、携帯壊れちゃってアズマさん───』

あ、
'さん'とか付けちゃ変だよね!?

いかん、削除。訂正。

『携帯壊れちゃって、アズマの連絡先とか消えて分かんなかったんだ!教えてくれる?』

…こんな感じかな。
お兄ちゃんじゃないってバレたって平気だし~

とりあえず送ってみよ!えーい、送信っ!

しばらくすると、またメールが入った。
また佳依って人から。

『頭で覚えてるから登録しないって言ってなかったか?』

えぇー!?
マジにお兄ちゃんそんな事言ってたの?!

あわわ…
なんと言い訳しよう~

じ…

『実は食中毒で死にかけたら若干、記憶喪失になってさぁ!思い出せないんだよ!』

そんなメールを送信してしまってから、なんか変な言い訳をしてしまったと思った。

ドキドキしながら返信を待つ。

今度は10分くらい経過してからメールが届いた。

『ふーん、まぁいいや。これがアズマのメアドと携帯だよ』

一緒に入ってきた'アズマ'の連絡先。

ホッとしたけど、この返信メールの続きに気になる事が書いてあった。

『新しい顧客ができたからアズマから薬を受け取ってくれよな』