プライベート・スカイ

おーっと!
お客の誰にも営業メール入れてないじゃん!

ヤバーい!

『メールの積み重ねだって仕事なんだから』

ってレイナちゃんは言ってた。
もちろんマスターにも言われるし…

あたしの数少ないお客さん達に営業メールを送った。

うーん、一応青山さんにも。営業だからいいよね?ちゃんとレイナちゃんにも言っておけば。

中川さんが居るからレイナちゃんを指名してあげられないんだーって青山さん、言ってたから。

あたしを使ってくれればいいよって話しになった。

なんかねー、友達とかの恋って応援したくなる。めっちゃ協力したくなる。

これってオバサン化現象?!

でもまぁいっか。楽しいから。

店に入るとレイナちゃんが先に来ていた。

…なんか一生懸命、メール打ってる。

「おはよっ!レイナちゃん」

「えっ、あ、雨峰ちゃん、おはよー」

「なんか怖い顔してメール打ってるよー営業?それとも『彼氏』?」

「…営業よ。あっ、そうよ、昨日はありがとね。中川さん大丈夫だった?」

「うん!途中で寝ちゃったから適当な事言ってタクシーに乗せて帰しちゃった!」

「えー?ゴメンねぇー大変だったでしょ!今度ご飯おごるからね」