プライベート・スカイ

辺りが暗くて良かったと思った。

私は泣いてしまっていた。

だけど、今は夜で周りが暗いから泣いてる事を透依に気づかれないもの。

彼女が居ると告げられて泣いてるなんて思われたくない。

そんな事はショックじゃない…
私のことを軽く考えられていた事が悔しいだけなの…

ただ、それだけなの

「レイナ、泣いてるのか?」

「泣いてないわよ!バカじゃないの!なんで私が泣かなきゃならないの!?」

「──ゴメンな」

そう言うと透依は私を抱きしめた。
暖かく私を包み込む彼の腕…胸が苦しかった。

「なんで今、そんな事言うのよ…」

私を見て
私を抱きしめて
私を助けて

私を好きになって…




だけど貴方は彼女を選ぶんでしょ?
急に罪悪感に襲われて、彼女に悪いと思ったから

こうして私に酷い告白をしてるんでしょ?

やっぱり私を助けてくれる人なんて居ない。

嘘つきな男。大嫌いよ







「オレはね…レイナのことが好きだと思ったから

彼女とはちゃんと別れる」



「え…?」

「レイナには全部話したいと思った。だから嘘ついてたことも話したんだ」

「透…依…」









「好き、だよ…」