プライベート・スカイ

翌日、私は透依に会えるのを少しだけ楽しみにしていた。

もちろん仕事だったけど、終われば一晩中あの腕の中にいられるって思っていたのに




───はぁ?
   なんでよ!?




いつの間にか、透依は中川さんと一緒に店に飲みに来ていた。

透依は雨峰ちゃんを指名してるし!

当然、私は中川さん指名だし!

しかも一向に帰る気配を見せない!しまいには酔った中川さんに

「このあとカラオケ行こうよー」

って、しつこく誘われるし!

透依、なんで帰らないの?中川さんがこんなに酔ってたんじゃ送らないとダメなんじゃないの?

私と会う約束はどーするの?!

透依とは全然しゃべれないし、肝心の透依は雨峰ちゃんと楽しそうにしゃべってるし!

アナタ何?私の彼氏になったんじゃないの?

あー、もー!
イライラする!

自分がどんどん不機嫌になっていくのを感じた。けど、止められない。

「レイナー、カラオケー!なぁ、遊びに行こうよー」

中川さんはしつこく誘ってきた。
私はチラッと透依の方を見て、彼に聞こえるようにわざと大きな声で答えた。

「そぉね!じゃ行こうかなぁ!!!!!」

「ホント?おい青山、カラオケ行こうぜ」