プライベート・スカイ

『レイナちゃん』『レイナちゃん』『レイナちゃん』…

アマゾンはそればかりを口にする。
そして、それに反論するオレを悪者だと言わんばかりに怒る。

はぁーあ…

そんなクダラナイ事をする女なのか?レイナは。

…このままほっといて本当に死なれでもしたら、オレまで悪者にされそうだ。

まさか、オレが原因で死ぬ事もないだろうけど────…

「…もういい、わかった。オレもその辺を見てくるよ」

「青山さん…」

「見つけて元気にしてたらメールしてくれない?メアド教えるから」

アマゾンはうなずき、オレは彼女にメアドを教えた。

「じゃあな」

もしかしたら、まだあのホテルに居るかもしれない。
バカみたいだけど見に行ってみるか…

オレが歩き始めた時、後ろからアマゾンが声をかけてきた。

「青山さんが見つけてね!レイナちゃん…本当はスゴく脆いの」

何だってあんなにレイナを心配するんだろう。オレには理解できなかったが

とりあえずホテルへと向かった。

ロビーの空き部屋を示すパネルを見ると、さっきの部屋は当然まだ空いてなかった。

清掃中かもしれないけど、とりあえず見に行くか。

オレはエレベーターに乗った。