プライベート・スカイ

私は何にも答えられなかった。

佳依の言う『成田美夜』像に思い当たるふしがある。

確かに彼女とは'お金'の繋がりだったわ。
でも透依の前で佳依の肩を持つような事は言いたくない。

「ウソだよ…な?だってオレ達は偶然知り合って、付き合い出して…それからお前にも紹介して…」

「最初から知り合いだったからぎこちない挨拶してたはずだぜ?」

「そんな…」

「まぁ、今さら美夜の話ししたってさーアイツ死んじゃったし、これが俺の作り話しだと取られても仕方ないんだけどさ」

「ね、ねぇ…佳依。じゃあ…私が彼女にSweetPainを渡した時って…」

「当然知ってたさ。だからきっと美夜は知っててSweetPainを飲んだ──自殺だったんだと俺は思ったけどな」

「自殺…」

複雑な気持ちになった。
私が殺したんじゃないのかもしれない。

でも
きっかけを作ったのは私…

罪が軽くなるわけではない。でも、この重苦しい気持ちが楽になれたらと

言い訳や理由を探してしまう。

透依は呆然と呟いていた。

「佳依が何でこんな事するのか分からないよ…親父がどんなにドラッグとかに厳しかったか、お前知ってただろ?」

「まぁね」