プライベート・スカイ

彼女と二人でLoveHotelに入ったっていうのに、全然甘々な雰囲気にはなれない。

親切心なのか、部屋に入るとテレビはAVチャンネルがつけられていて

女優がウソくさい演技で感じながら喘いでいる姿に何故かムカついて、オレはテレビの電源を切った。

オレの少し荒れている様子を察したのか、レイナがなかなか部屋の奥に入ってこない事にもムカついた。

「いつまでそこに居るんだよ!?話しもできねーだろ?」

「う、うん…ごめん」

脅えながら中に入ってきて、レイナはベッドに座った。


「…聞きたいことがある」

「…うん」

たくさんある。
けど、どれから聞いていいのか分からない。

オレもかなりテンパっていた。動揺で手が震えてるのを、ポケットの中に隠す。

「…美夜と顔見知りだったのか?」

「…何回か会ったわ」

「なんの為に?!」

「…」

「美夜を…お前が殺したのか!?」

「違うわ!だけど…結果的にそうなってしまったのかもしれない…」

「なんでだよ?お前が美夜を殺す理由がわかんないよ!お前が美夜に'なんとか'っていうドラッグを渡したのか?」

「…そうよ。私が彼女にSweetPainをあげたのよ」