───ハァ!?
色んな事を思うよりも先に、あたしはアズマの頬を殴った。
バシッ
「…痛ってー…」
「信じらんない!本気で言ってんの?!レイナちゃんが死ねばいいって思ってたわけ!?」
「そう思ってて何が悪いんだよ!アイツだってずっと死にたがってたじゃん!
俺や佳依までが警察に捕まらないうちに死んでてくれた方が親切ってもんだよ!」
「ふざけんな!」
「レイナは弱い女だ!警察に捕まったら全部吐いちまう!」
「だからなに?!悪い事してたんだから償うのは当然じゃないの!」
「俺は嫌だ!レイナの道連れなんてまっぴらだ!あんな病んでる女!こっちの頭がおかしくなるよ!」
「ヒドイ!ヒドイよ!なんでそんな風に言うの!?」
あたしは泣きながら反論してた。色んな事が悔しい!
なんでレイナちゃんは出ていったの?
なんであたしの手を振り払うの?
そんなにあたしは役立たず?
「もういい!雨峰、荷物をまとめろ!」
「なんでよ!」
「俺と一緒に逃げるんだ!レイナが捕まったら何を言うかわからない!お前も危険だ!」
「嫌ーっ!!あたしここに居る!!アズマとなんか逃げない!」


