プライベート・スカイ

「ふぅん…そうなんだ…」

イマイチ現実味を帯びてこない話し。ドラマでも見てるようだった。

どれだけの人が買ったりしてるんだろう?
その中にお兄ちゃんもいて…

でも、どうしてあんなものを使ったのかやっぱりわからない。

無理やり飲まされたわけではないと思うのに…アズマが言うように合法ドラッグだったから

ファッションとかノリで使ってみたの?

そう考えると怖くなる。眠り続けるお兄ちゃんの、知らない顔が見え隠れしている。

「…で、アズマは何しに来たの?レイナちゃんに説教しに?」

「説教してどうすんだよ」

「じゃ警察に自首しろと言いに?」

「バカ!レイナが警察の手に落ちれば俺や佳依もヤバくなるだろ!?
自首されちゃヤバいと思ったから捜しに来たんだ」

「ね、ねぇ…アズマ、どうする気?」

急に怖くなった。レイナちゃんをどうするんだろう…

まさか、殺したりしないよね?

そんな最悪の事態も頭をよぎる。

だってドラマとか映画では口封じの為に…とかあるじゃん?!

「雨峰、そんな怖い顔すんなって。ほんの数年だから」

「…?」

「逃げるぞ、レイナ。佳依が飛行機のチケットを取ってくれてるから」