プライベート・スカイ

レイナは平気な素振りを見せていたが、オレが差し出した手を握ると、ガクッとヒザをついて倒れかかった。

「おい、大丈夫か!?」

「うん、ゴメン…ちょっと力が入んない」

びしょ濡れのレイナを運び込む所なんて、思いつかない。

どうすっかな…まさかオレん家に連れて行くわけにもいかないし…

辺りを見回していると、ヒトキワ目立つ建物が目に入った。

『Hotel◇リバーサイド』

…ったく…しょうがねーな!
何がリバーサイドだよ。

いきなり現れて、毎回迷惑をかけるレイナに呆れながら、オレは彼女をおぶってHotelへと行った。

もうどんな部屋だっていい。別に何かするワケじゃないし!

テキトーに選んだ部屋に入って、レイナを降ろした。

「とりあえず風呂に入れ!その間にオレは濡れた服をコインランドリーに行って乾かしてくるから!」

「…うん…」

「下着は自分で洗えよな」

「…」

レイナはオレの顔も見ずに服を脱ぎだした。

オレは、着替えてるトコを見ないようにレイナに背中を向けた。




 …キィ…パタン…


…キュッ…シャー…


レイナが浴室へ入りシャワーを浴びだしたのを確認して
服を持って外に出た。