プライベート・スカイ

幸せな夢を見ていただけなのに

どうして現実はこんなに残酷で痛みを伴うの?

「ヤだ…ヤだ…もうヤメテ…」

「SweetPainを飲んだなら、サイコーに気持ちいいだろ?

俺が部屋に来た時、ラリって'抱いて'と言ったのはお前なんだぜ」

「嫌…」

そんなの憶えてない。

泣きながら抵抗を止めた私の中で、佳依は体液を放出させた。

トロリと

白く溢れて流れ出すものの感触が、泣きわめきたい気持ちを諦めさせる。

「俺の子供を作ればいいじゃん。もう透依なんか忘れろよ。アイツ、新しい女がいるぜ?」

「止めて!!そんな事ないよ!なんかの間違いよ!」

「間違いなもんか。なんなら電話してみ?きっと、まり子とSexしてる最中だぜ」




──『まり子』!?



「佳依…どうしてその名前を…」

あの時、透依にメールしてきた女の名前。

忘れられない、『小岩まり子』って名前…

佳依は勝ち誇ったようにニヤリと笑った。

「SweetPain九州支部販売員♪なーんちゃって」

「嘘…信じられない…もしかして佳依が…」

彼女に透依を誘惑するように、仕向けたの?

「お前の勘はスルドイよな」

「イヤ───ッ!!」