プライベート・スカイ

「そうですね」

「えーと、つまり…あたしの事が学校で噂になっていて、みんな迷惑してるから、アナタが代表で注意しに来たって事かなー?」

それならあり得る。『委員長』って感じだもんね。

「ものすごい深読みですけど、違います」

「あれっ、じゃあなに?」

「いくら声をかけたって、誰もドラッグの事なんか話しませんよ?特にSweetPainの事はね」




「───えっ…?」

あんなに苦労したのに、予想外…
しかも一番SweetPainには程遠い感じの子からこの名前が出てきてあたしは言葉につまった。

「アレの名前を簡単に出されると、ハッキリ言って迷惑なんです」

「う、嘘…っ…もしかして使ってるわけ?!」

「その質問には答えません。でも困る人が居るって事は分かってください」

「困るって、どうして?アレには常習性はないんでしょう?」

「でもアレがないと生きて行けない人もいるんです。アレじゃないと望みは叶わないから」

「…'願いが叶う薬'ってわけ…」

優等生は頷いた。

あの彼女もそんな事言ってた…

「何なの…SweetPainって…」

「あなたも必要になれば分かるわ…そういう薬なの」