プライベート・スカイ

さすがに落ちるなぁ…

なかなか浮上できないでいたあたしに、一人の女子高生が声をかけてきた。

「あなたでしょう?最近この辺りで高校生に声かけまくってる、高校生じゃない女って」

「は…?」

『高校生じゃない女』って…バレてたんかい!

いや!そんな事よりも、この子は何故あたしに声をかけてきたんだろう?

最近の高校生にしては真面目な感じで優等生タイプの、オシャレなんかに興味なさそうな女のコ。

塾だってサボらずに通って、街で遊ぶこともせずに彼氏とかも居ないイメージの女のコ。

あくまでも一方的なあたしのイメージだけど…間違ってもドラッグなんかやらないだろう人種だ。

「ねぇ、あなたの事でしょう?」

また確認するように聞かれた。
嘘つく必要はないんだから、あたしも正直に答える。

「そうだと思うけど…あたし高校生に見えない?」

「ちょっと厳しいと思います。大人なら騙されるんでしょうけど」

「あ、そう…」

子供の中に居ると違和感があるわけね。
なんか…悔しいな。

「で…あたしに何を言いたいの?」

「こういうの止めた方がいいと思いますよ」

「こういうのって…高校生に声をかけてる事?」