プライベート・スカイ

少し前までは、あたしも同じように街の隅に座り込んで
友達とずっと話したりナンパ待ちしたりしてた。

特に目的があったわけじゃない。楽しかったわけでもない。

でもそれがフツーの毎日で当たり前になっていたから、同じ毎日を繰り返した。

それなりの毎日。
ドキドキも、冒険もない毎日。

代わりに、友達と友情を深め合うこともなかった毎日…

ちょっと大人になった今、そんな子供を見ると…ウゼーって思うんだけどね~

バカじゃん?
って思うし

もっと他にやる事あったよなーって自分を振り返ってみて思ったりもする。

街中で遊ぶ子達に、同化は出来ないけど

あたしにしか出来ない事はあると信じて、三人の女のコが集まる中に頑張って声をかけてみた。

「ねぇ、ヒマ?」

あっ、これじゃナンパだよ…

彼女達が怪訝な顔してる。

「…なんですか?」

「え、えーとね…毎日この辺で遊んでるのかなぁ?」

「毎日じゃないし…塾とかあるし」

「えー?ユカ塾なんか行ってたの!?」

「そりゃサボってるけどぉ~一応行ってる事になってるの」

「親は子の実態を知らないんじゃん?!カワイソー」

「あー多分、興味ないと思うよー」