プライベート・スカイ

彼女はあたし達の答えを聞く前にさっさと紅茶を入れ始めた。

「アズマ…」

'長居がマズイ'ってのはあたしでも分かる。

これは犯罪なんだ…

アズマもちょっと怒ってたみたいだけど、時間を気にしながら椅子に座った。

「じゃ、食べたらすぐに出ますからね。ホラ、お前も座れよ」

「う、うん」

戸惑いながらあたしも座ると、彼女はいれたての紅茶を持ってきた。

「どうぞ。ケーキは?食べられる?」

「もちろんです!!」

あたしの答えを聞いてアズマが笑いながら席を立った。

「俺の分も食っていいよ。すみません、ちょっと電話かけてきますから」

「どうぞ。寝室の方なら聞こえないわよ」

「はい」

彼女が勧めると、アズマは遠慮なしに寝室へと入っていった。

誰に電話するのか?とか、どうでもよかった。

今は目の前のケーキが気になって仕方ない。あたしも遠慮なくケーキを食べることにした。

「美味しい?」

「メチャメチャ美味しいっす!」

「フフ、ウチのショパンみたい。あ、ショパンってミニチュアダックスフンドなんだけどね?」

「犬飼ってるんですか~?」

「ええ、スゴく可愛いの」

彼女は幸せそうに笑った。