プライベート・スカイ

右の、奥。

トイレの位置は店の右端の奥だった。
中に入ると個室が二つ。右側の個室には小さな窓がついていた。

…多分、ここね。

中に入って鍵をしめると私は'代金'を探した。

タンクのないシンプルなトイレ。
壁には二つのトイレットペーパーがセットできるホルダーがついている。

両方とも使ってない大きさのトイレットペーパーがセットされ、几帳面に端が三角に折られていた。

上の戸棚には補充用のトイレットペーパーと、何故か使い切ってない中途半端なものが右の端に一つ置いてあった。

私はそれを手に取り見てみると

芯の中に畳まれたお札が袋に入って入れられていた。

佳依に言われた通りの代金。
お札を取り、代わりに私は薬を芯の中に入れて元の場所に戻した。

…トイレットペーパーが新品でセットされていたら…

例え何かがあって補充するのであっても、終わりかけの中途半端なものをセットする人は少ないわね。

多分私も無意識に、たくさんある方に手を伸ばす。

多少のリスクがあっても、店の客層を考えたらこれが一番安全なんだわ…

受け渡しを誰にも見られないし
彼女との接点もないのだから。

私は納得してトイレを出た。