プライベート・スカイ

気持ちは沈んでるのに、青い空。
ちょっと高く感じるのは、夢が遠くなっちゃったからかな…

佳依が電話に出るまで、私は空を仰いだ。

『レイナ?どうした、久しぶりじゃん』

「うん…あのね、会いたいの。話しがあるから」

『電話じゃなくて直で?今仕事中だから、夜でもいいか?』

「うん、それでいい」

『じゃ家に行くよ』

透依は今夜は来ない。それは分かっていた。だから、早いうちに佳依に話しをしておきたいと思った。

今夜は仕事も休もう。

用件だけを交わすと、私達は電話を切った。

外で遊ぶ気分にならなくて、真っ直ぐ家に戻った。







夜、八時くらいになってから佳依がやって来た。

彼は仕事帰りでちょっと疲れた顔をしながら、椅子に座った。

「なかなか仕事が終わらなくてさ。なんだよ話しって」

「あのね、私…お金が必要なの」

「それで?キャバじゃなくて風俗紹介しろって?」

「風俗はちょっとね…できればSweetPain絡みの仕事を増やして欲しいのと、報酬を上げてもらいたいの」

「ふーん?珍しい事もあるな。あんなに嫌がってたのに…新しい男にでも貢いでんの?」

「違うわよ、男なんて居ないし」