プライベート・スカイ

「好きだよ。大好き」

だから彼女が安心するように何度も言った。

「…嬉しい…透依、大好きよ」

本当に嬉しそうなレイナが可愛い。そんな彼女を抱きしめてることに幸せを感じる。

──同時に

美夜に罪悪感を持ちながら。

それでも今は全部忘れてレイナを抱きしめていたい。

「泊まっていってもいい?」

「今夜一緒に居られるの?帰らなくて平気?」

あんまし平気じゃない。外泊は親父が嫌な顔をするし、悪い遊びをしてるのだと疑うし。

でも…親父なんてどうでもいい。
家も、どうだっていい。

「レイナと長い時間一緒に居たいんだ」

「嬉しいな…」

本当に可愛いな。
オレはガマン出来ずにキスをした。

長い長いキス。
お互いの唇を何度も確かめる。

「ん…っ、と、透依」

「なに?」

「雨峰ちゃんが来るかもしれない。私さっき電話しちゃったの」

「何か用事で?」

「ううん…ちょっと一人で暇だったから」

「じゃ来なくていいよって電話しようか」

アマゾンには悪いが、二人で過ごしたいし。きっと寂しくてアイツを呼んだんだろう。

オレはアマゾンに電話をした。
すでに外にいたみたいだけど、アマゾンは分かってくれた。