プライベート・スカイ

それからの美夜は、目が離せない状態だった。

食事も取らず
一睡もせず

わめくのは止めたが、ずーっと泣いている。とめどなく、溺れてしまうかと思うくらい。

──'死にたい'

と。

オレに苦しみを見せつけて引き止める。ズルい女だ。そんな事されたら、かつての愛情なんて枯渇していくだけなのに。

かえってヨリが戻る可能性を0にしていく。

もちろん戻るつもりは最初からない。
だけど、美夜を嫌いになったからと言ってレイナに会いに行けるような

そんな精神状態じゃなかった。

オレもある意味ヤバい。追い詰められていた。
大人しくしているレイナがかえって怖い。
こんな事をしてるオレを責めているような気がして、余計後ろめたい。


結局、数日間
オレは美夜の様子を見にいくことになってしまった。

美夜の姉が、彼女の異変に気づき病院に連れて行った。
『精神的なダメージからくる』体調不良。

姉はオレに電話をしてきて、言った。


『別れ話しが出てるって言うのは聞いたわ。だけどきちんと話し合ってね。お互い誤解があるかもしれないじゃないの。

それに、今はあの子のそばに居てあげてよ』

別れは…
もう決まってるのに。