「!?何か今…もの凄い寒気が…」 猿は辺りをキョロキョロと見回します。 「な…何もねぇよな…ははっ、気のせい気のせい!」 額にはどっと汗をかいています。 「俺も喉渇いてきたなぁ…じいさんに全部バナナあげちまったし…とっとけば良かった…」 目の前には、バナナを美味しそうに食べるおじいさんの姿。 ―ごくり 「俺、何やってんだろ…」 気付けば、猿は木に爪をたてていました。