「はて…ここにも…。」 おじいさんは不自然に落ちているバナナに疑惑をもちました。 「気付くのおせえよ。じいさん。」 猿が木のうえから小さく呟きました。 もちろんおじいさんには聞こえていません。 「本当にけしからんやつじゃのう。森を汚しおって。」 おじいさんはぶつぶつと文句を言いながらバナナを拾っていきます。 しかしその顔は少しにやけています。 食糧が手に入ったためでしょうか…。 そして最後のバナナを拾ったとき…。 「こっ、これは…。」